2011年10月2日日曜日

ライフスキルの総和 / じぶん力

 自分と他者に対する肯定的な考え方、人間関係のスタイルを基礎にしたライフスキルの総和によって基礎的な力、その発展した力が人間力として効力を発揮します。

 ご説明しているようにライフスキルには、大きく分けて5つあり、自分自身を成長させるスキル(コミュニケーションスキル)、磁力のある目標を設定できるスキル(目標設定スキル)、PDCAサイクル(計画・実行・確認・反省)を使いこなすスキル(ストレスマネジメントスキル)、何をどうしたいのかを明確に出来る整理整頓、準備するスキル(意志決定スキル)良い行動を習慣化するスキル(自己認識スキル)があります。

[肯定的な構え/生きる構え]
 人間力開発のスタートは、肯定的な考え方と構えです。肯定的な構えとは、自分自身と周囲の人の人間力の素晴らしさを認め、感謝する心です。そして、あらゆる出来事は自己成長のチャンスであると発展的に受け止め、コミュニケーションでき
るスキルの基礎になるチャレンジを楽しめる心です。


【自己成長力/コミュニケーションスキル】
 リーダーは、人を動かす以前に自分自身を動機づけます。肯定的な構えをベースにして、自分と他者の内なる無限能力を信頼します。そして自己成長する方向を自覚し、積極的に行動します。


【磁力ある目標/目標設定スキル】
 自分の強みを生かし、周囲の人々に喜びを与えるワクワクする、磁石のように自分と周囲の人々を引きつける磁力のある目的と目的を具体的にした目標を持ちます。


[PDCA (計画・実行・確認・反省)/ストレスマネジメントスキル]
 PDCA とは4つのステップからなる世界共通のマネジメント手法です。目標に向かつて行動しますが、効果的な行動をするために、計画を立て行動し、いまこの瞬間に全力集中します。その結果を確認して、反省による改善をします。

【整理整頓・清掃・準備/意志決定スキル】
 整理整頓・清掃・準備は意志を強固にして持続を可能にする重要な作業です。情報、資料や物、人間関係を整理整頓し、何をどうしたいのかを明確にして、自分の周囲の資源、すべてを活かします。


【良い行動を習慣化する/自己認識スキル)】
 自分を知り、自己成長に役立つ考え方や良い行動、人間関係を習慣化します。無
意識の習慣が働いているので、自分を知ることは、決して容易ではありませんが、
自分の行動や感情の動きを客観的に見る習慣を持つと認識することができ、そこか
ら好ましくない習慣を変える力になります。

以上のスキルによって「自己成長力」を高め、「幸福な人生」を創造します。さらに幸福を拡大するには、周囲の人々と良い関係をつくる「人間関係力」が大切です。
つまり他者とコミュニケーションするように、自分とのコミュニケーションも重要で、そのあり方で自分をフルに機能させることができるのです。


【人間関係力/ライフスキルの総和】
 他者との関係は、自分自身との関係の反映でもあります。自己成長することでつ
かんだノウハウを活用して、ユーザ、地域社会、家族、仲間など、周囲の人々と快
適な関係を築き、快く協働して、共に成長します。


【人を大切にすることの表現/ライフスキルの総和】
 人間関係の基本は、人の良い所を心から認め、「人を大切にすること」表現力です。人間力あるリーダーは人の短所以上に長所に関心を持ち、肯定的な刺激で、伸ばそうとします。「人を大切にすることの表現」とは、表面的な態度ではなく「清
濁併せ呑む(せいだく あわせのむ)」ことが必要となる奥深いものです。

 「清濁併せ呑む(せいだく あわせのむ)」とは、善も悪も分けて隔てせず、来るものはあるがままに受け入れる広く大きな度量があることのたとえです。つまり善が悪の原因になることも、悪が善の原因になることもあることを考慮すれば、善
悪を分け隔てできることもなく、物事の因果関係から逆算すれば、慎重に紡いでいくことが重要になります。

善も悪も分けて隔てせずといいますが、善と悪を認識しているから分けて隔てしないことができるのです。つまり一旦分け隔てしているのです。分け隔てした上で、分け隔てせずに受け入れるとは、我慢することを意味します。

しかし我慢には無理があり長続きしません。「奥深い」と言うのは、この部分のことで、善悪の超越が可能になるのは、善と悪の因果関係を読みきれるようになるからです。日頃の訓練でスキルはアップしますが、物事の表面だけを見ることに終始
しているようでは訓練になりません。ある現象を「なぜ」「なぜ」を繰り返し、掘り下げることで、因果関係が見えるようになってきます。これはPDCAサイクルのC~Aのプロセスに他なりません。

 良いと思って行動していたことが、間違いの原因であり、うまくいかない原因だったということは少なくありません。たとえば嫁姑の関係なども人を思う善の気持ちが重なって折り合いが悪くなる典型です。誰が正しい、間違っていると肯定と否
定を切り分けるほど関係が悪くなる場合もあります。本来なら否定すべきもの、肯定すべきもの、その両方を「人を大切にする心」を基本に、再構成した肯定感を創造する力が持てるようになるには、ライフスキルの結集が必要なのです。

会社など組織のリーダーとなれば、家族のリーダー以上に、いろんな人の違う価値観を束ねて、チームの価値観を創造しなければなりません。それには、日頃からの「人を大切にした」見地からの大局観が力を発揮します。この大局観の基礎になっ
ているのがライフスキルの研鑽なのです。

ライフスキルの研鑽の場であり、道具になるのが、目的、目標であり、その本体とも言うべきプロセスであるPDCAサイクル(計画・実行・確認・反省)なのです。もしPDCAサイクルを使うことのない目的、目標なら達成しても自身の成長もなく、人と
協働しないPDCAサイクルならリーダーシップは磨かれません。

つまり自身の成長もリーダーシップの育成も面倒くさいことなのです。面倒くさいことが気にならなくなる背景には人への思いがあり、自分への思いがあります。人に対しても、自分に対しても、be the best you can be(なれる最高の自分になる)
という<BE(存在のあり方)>がじぶん力、リーダーシップの基本であり、指針なのです。

それは言い替えると、自分も他者もOKとする「自己肯定感、他者肯定感」に他なりません。つまりあなたの過去がどうであれ、そんなことは一切関係なく、いまここから<be the best you can be>なれる最高の自分になることに向かって歩みだす
ことが重要なのです。この重要感を伝えることができる力がライフスキルの総和の結果であり、(自分を含む)人間に対する優しさなのです。


【肯定的な話し方/ライフスキルの総和】
 (自分を含む)人間に対する優しさの表現として心のこもった言葉、話し方、態度、表情で、自分、他者、メンパーの心に火をつけます。肯定的な言葉を使って、明るく前向きな話し方をします。時に怠けている自分を叱咤激励するのと同じく他
者に対しても叱咤激励が必要になる場合もあります。


【理念・ビジョン・行動規範/ライフスキルの総和】
 ライフスキルが機能していると、自分自身の領域を超えて、より次元の高い領域に進みたいと思うようになります。組織の目的、目標を理念、ビジョンにまとめメンバーに伝え同じ方向にベクトルを合わせます。行動規範を作り、基本とする行動
パターンをチーム共通の習慣とします。たとえば以下のような行動規範がそうです。

・自分と周囲の人を尊重し励ます
・プロセスに注目する
・決めたことは責任をとる
・できるまでやる
・いまこの瞬間に集中する
・理想と現実の差をうめる目標を選ぶ
・感情的な行動をしない

自分の領域にすぎなかった行動規範は、自身の成長と共に、周囲の人々を引きつける磁力のある目的と目標と併せ、協働を通じてチーム共有の行動規範に発展していき、人間関係力の要になることで、周囲の人々の幸福に貢献します。


【リーダーシップ/ライフスキルの総和】
 リーダーシップとは、お互いの人権を尊重した上で、自分の夢や目的に人を巻き込み、巻き込んだ人を幸福にして、さらにリーダーに育むスキルです。リーダー自らが目標達成に熱意を燃やします。目標をマイルストーンを使って細分化してメン
バーを信頼して任せ、達成のフォローを先手先手で実行します。基礎になるのが周囲の人々の幸福に貢献する力で、行動規範と強い因果関係があります。

リーダーシップに根ざした以上の活動によって、心から協力してくれる良きパートナーが周りに集まります。また、心の通うファミリーや親友ができます。そして人生、仕事に充実感と楽しさを実感している「幸福なチーム」をつくり、「幸福な人
生」を彼らと共に楽しみます。

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